【手すり】身体機能と動作環境に合わせて不思議な形の手すり

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手すりの形は自由

あまり見ない不思議な形の手すりを取り付けしました。
立ち上がりがとても不安定で困難な方で、ご自宅の広い場所や床で過ごす場所周囲はいざり動作で過ごされている方でした。

壁までそのままいざる形で移動して、そこから立ち上がり、上部の手すりを使って身体を安定させる。さらに身体を伸ばし、バランスと重心を整えてから次の行動にうつります。そこからは固定された手すりや壁や家具を伝いながら移動することができます。

介護保険での住宅改修工事は手すり設置の必要性を問われますが、『身体を伸ばしたいから』ではNGとなる為、理由書記述する根拠を確実なものとする理由で、縦手すりが途切れている不思議な形となりました。


あえて“いざり動作”で過ごす判断も

平衡感覚やバランス機能が疾患により大きく低下している方は、歩いての移動にこだわらず、あえて床を這う形でいざり動作での生活範囲を確保する場合があります。
そんな方の立ち上がり動作では、支えとなる物に「何十㎏もの体重が引っ張りあげる力、時々バランスを崩す反動」が強くかかります。壁付け手すりは、強く手で握って引っ張ることができ、またのその反動に耐えることができるため最適です。

縦手すりだけでは左右にねじれるように不安定となるため、横手すりがあることにも意味があります。

実際はこのように事前に検証し、安定性を確かめて取り付けをしました。

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高住研キヨタ.